2020年12月7日月曜日

司馬江漢「地球図」の球面変形

しばらく海外旅行ができないのでその代償行為になるような楽しみを探していたところ、日経2020.12.06に司馬江漢「地球図」のきれいな絵が出ていました。そこで、この絵をPhotoshopの球面変形機能を使って球面表示風の画像を作って遊びました。

1 日経掲載司馬江漢「地球図」


日経掲載司馬江漢「地球図」

2 地球図のPhotoshopによる変形


東半球図の変形


西半球図の変形

3 Photoshop 変形→球面の原理


Photoshop 変形→球面の原理を示す操作画面

4 感想

司馬江漢「地球図」を球面変形すると地球儀のような世界地図3Dモデル風になるので驚きました。投影法がそれだけ正確であるということです。

webサイト文化財オンライン(文化庁)では次のように記述されています。

「地球図は江漢の著作である『地球全図略説』に対応する世界図として作成された、日本初の銅版による世界図です。この原図は、天明7年(1787)頃に玄沢がオランダ人医師のストッツェルから入手したフランス語版の「モルティエ世界図」といわれています。玄沢が「モルティエ世界図」を手にしたとき、すでに刊行から60年以上が過ぎており、最新の世界図ではありませんでしたが、この原図では未知の領域として示されなかったユーラシア大陸の東端および日本の北方地域を描くなど、江漢独自の工夫がみられます。」

司馬江漢「地球図」2枚を1枚の平面投影図法風の画像にできれば、Blenderを使って球体に貼り付けた3Dモデルを作成することができます。司馬江漢「地球図」3Dモデル作成にチャレンジして、そのプロセスを楽しむことにします。

2020年9月6日日曜日

モロッコのフェズのタンネリ(皮なめし工場)

 縄文中期出土遺物アリソガイの利用方法を検討する中で、皮なめしに利用していたという作業仮説を立てました。ブログ「花見川流域を歩く」2020.09.06記事「アリソガイのシカ革・シカ毛皮塗布実験

この学習のなかで縄文時代「皮なめし」を朝、昼、晩、夜、夢の中で考え、基本的図書を入手したり、シカ革やシカ毛皮を入手してミニ実験をしたりして、「皮なめし」知識習得を楽しんでいます。

そんな中でふと気が付くと、以前のモロッコ旅行で14世紀以来の伝統的方法で皮なめしを行っている工場見学をしたことを思い出しました。フェズのタンネリ(皮なめし工場)です。写真フォルダーを探すと、見学写真がありましたので、訪問を頭の中で反芻して楽しみます。

1 モロッコのフェズ


モロッコのフェスの場所

タンネリはフェズを流れる川沿いにあり、川で皮洗浄が行われているようです。

タンネリに行く途中、背中に沢山の生皮をのせたロバに何度も会いました。

2 タンネリの様子


タンネリ屋外部の様子

皮なめし溶液の悪臭が強いので、見学者にはミントの葉が渡され、悪臭が強い場合それを嗅ぎます。自分が見学した日はミントの葉を使うほどの悪臭はありませんでした。


皮なめしと染色の桶

白い桶が皮なめし用の桶で動物の糞なども入っているようです。脱毛と柔軟化の効果を狙っているようです。

赤っぽい色の桶が染色用の桶です。


皮なめし作業の様子

手に持っている皮は色が黒色の動物の皮で、皮なめし(脱毛と柔軟化)の途中のようです。


天日干しされる革

沢山の革が天日干しされています。

3 感想

皮なめしが悪臭と闘いながらの重労働であることがよくわかります。

動物から剥いだ生皮が性質が大きく異なる有用な皮革製品に生まれ替わる様子は「革命」「革新」という用語の概念と同じです。漢字「革」の意味の多義性には「皮なめし」という根拠があります。

次にモロッコ旅行する機会があれば、工場内部の見学、解説パンフレットの入手、何らかの皮革製品の購入をしたいと思います。



2020年7月8日水曜日

カフラー王のピラミッド

DEM-Net Elevation APIでギザのピラミッド付近地形3Dモデルをつくるとどうなるか?意地悪な疑問が湧いてきました。そこで早速3Dモデルを作ってみました。なんとピラミッドが地形と同じように3Dモデルとして表現されます。

ギザのピラミッド
垂直倍率:×1.0
Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com
DEM Net Elevation API (elevationapi.com), under MIT license, free for less than 100K$ gross revenue companies.
 ---------------
Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/
J. Takaku, T. Tadono, K. Tsutsui : Generation of High Resolution Global DSM from ALOS PRISM, The International Archives of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences, pp.243-248, Vol. XL-4, ISPRS TC IV Symposium, Suzhou, China, 2014. [http://www.int-arch-photogramm-remote-sens-spatial-inf-sci.net/XL-4/243/2014/isprsarchives-XL-4-243-2014.pdf]
T.Tadono, H.Ishida, F.Oda, S.Naito, K.Minakawa, H.Iwamoto : Precise Global DEM Generation By ALOS PRISM, ISPRS Annals of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences, pp.71 - 76, Vol.II - 4, 2014. [http://www.isprs-ann-photogramm-remote-sens-spatial-inf-sci.net/II-4/71/2014/isprsannals-II-4-71-2014.pdf]
https://doi.org/10.5069/G94M92HB
 ---------------
Imagery: Esri World Imagery - https://services.arcgisonline.com/ArcGIS/rest/services/World_Imagery/MapServer
Source: Esri, DigitalGlobe, GeoEye, Earthstar Geographics, CNES/Airbus DS, USDA, USGS, AeroGRID, IGN, and the GIS User Community
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DEMは日本製(JAXA製)です。
垂直倍率を1.0にするとピラミッドが正常の姿になりました。値を大きくすると尖った塔のような異常な地物になってしまいます。

ピラミッドの夜間照明
右(赤)がクフ王、左(緑)がカフラー王のピラミッドです。

カフラー王のピラミッド

カフラー王のピラミッドとスフィンクス

ギザの3つのピラミッドが作られたエジプト第5王朝は4813年前から4518年前といわれています。
一方縄文時代加曽利E式期の年代は4950~4490年cal BPといわれています。
ギザのピラミッドの時期と縄文時代ピーク期の加曽利E式期がほぼ一致します。社会発達の彼我の差に考え込んでしまい、しばらく動くことができません。
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DEM-Net Elevation APIの作業風景

参考 東京スカイツリー付近のDEM-Net Elevation APIの作業風景
東京スカイツリーの3Dモデルはできませんでした。

2020年7月7日火曜日

Head-Smashed-In Buffalo Jamp

カナダアルバータ州にあるHead-Smashed-In Buffalo Jampの地形3DモデルをDEM-Net Elevation APIで作成しました。この近くに行き、別のバッファロー狩りの崖は見たことがあるのあるのですが、本家本元の崖はGoogle earth proでしか観察したことがありませんでした。しかし、DEM-Net Elevation APIで気軽に地形3Dモデル作成可能に気が付き、早速3Dモデルを作ってみました。バッファロー狩りの地形の様子が想像以上によくわかります。少し感動しました。

Head-Smashed-In Buffalo Jamp
垂直倍率:×10.0

Head-Smashed-In Buffalo Jampの様子

Google earthによるHead-Smashed-In Buffalo Jampの表示

6000年前から白人入植後まで続いた狩猟方法です。
幼牛の鳴き声でバッファローを集めたり、コヨーテの皮を被って脅してバッファローを集め、勢子が一斉に旗状の皮を振り上げて脅して暴走させます。事前に崖の方向に向かうレーンを石や樹木で設けておき、最後は崖から墜落させて殺します。槍等の狩猟具は使いません。数千年の狩りで崖が数十mの深さでバッファローの骨で埋まり、崖が低くなっています。

2014.10.03記事「参考 Head-Smashed-In Buffalo Jamp
2014.10.24記事「旧石器時代の狩方法
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DEM-Net Elevation APIの作業風景


2020年7月6日月曜日

コロラド川ホースシューベントの3Dモデル

アリゾナ州コロラド川ホースシューベントの3Dモデルを作って、迫力ある地形を反芻観察して楽しみました。
3DモデルはDEM-Net Elevation APIで作成し、そこからSketchfabに直接投稿しました。
DEM-Net Elevation APIがとても便利です。

ホースシューベント
アリゾナ州コロラド川
垂直倍率:×5.0
Generator: DEM Net Elevation API
Digital Elevation Model: SRTM_GL1 OpenTopography
Imagery: MapBox Satellite Street

ホースシューベントの全景

ホースシューベントの遠景

ホースシューベントの案内板

DEM-Net Elevation APIの作業風景

2020年7月4日土曜日

アラスカ鉄道からみた風景

アラスカ鉄道からみた風景を反芻して楽しみました。デナリからアンカレッジまで乗車してアラスカ風景を堪能しました。

アラスカ鉄道からの風景
9月撮影

アラスカ鉄道からの風景
Google earth(web版)で調べたらこの風景の撮影ポイントがすぐにわかりました。

リトルウィロー川を渡った時の風景です。紅葉がきれいなので写真をたくさんとりました。

リトルウィロー川付近のGoogle earth(web版)画面(3D)

リトルウィロー川付近のGoogle Map画面

場所が判ったのでその付近の地形3DモデルをDEM-Net Elevation APIで作成し、そのサイトからSketchfabに直接投稿しました。

アラスカ鉄道とリトルウィロー川

DEM-Net Elevation APIの作業画面

DEMは日本製30mメッシュ(JAXA)を使いました。日本国内で5mメッシュを使っていると台地地形がきれいに3Dモデルになります。しかし、海外での台地地形は最精細30mメッシュではあまり満足できませんが、これが現実です。

アラスカ鉄道窓なし展望車から

アラスカ鉄道展望車車内
途中駅以外で手をあげて合図する人がいれば停車して乗車させていました。先頭機関車に乗せていたようです。


2020年6月26日金曜日

世界歴史考古3Dモデル80の地球型3D配置モデル

世界歴史考古3Dモデル80の地球型3D配置モデルをSketchfabで見つけましたので紹介します。


Around the World in 80 Models Posts by Abby Crawford 
この地球儀は氷河時代の地球になっていますから、ますます学習意欲を刺激されます。

紹介動画
世界歴史考古3Dモデル80の地球型3D配置モデル
Around the World in 80 Models Posts by Abby Crawford on Sketchfab
2016年投稿モデル
国別に配置された数値をクリックするとURLが出て、それをクリックすると歴史考古3Dモデル掲載ブログ記事を閲覧できる地球型3Dモデルの説明動画。

4年前の超意欲的試みで世界中の歴史考古3Dモデルを関係者の協力により80作ったものです。
80日間世界一周をもじってつくられたこの3Dモデルは、3Dモデルという軸で情報を世界中から80集めて(オリジナルをつくって)一つにまとめるという作業をしています。その世界中の3Dモデルをまとめるという作業が、3Dモデル草創期時点でのみ意義があり、すぐに映画「80日間世界一周」を見るような懐かしい思い出になることを意識していたに違いありません。

4年後の現在、おそらく数万以上の歴史考古3DモデルがSketchfabに存在し、さらに日々幾何級数的にその数が増えていると考えます。分野や視点を超限定しないと世界中の3Dモデルを扱うことは困難です。

2020年6月14日日曜日

ストーンヘンジ その2

自分の手持ち写真からの3Dモデル作成は失敗しました。念のためGoogle earth web版の3Dビューをみるとなんときれいな立体画面になっています。

ストーンヘンジのGoogle earth web版3Dビューの例
この画面をドローンを飛ばして撮影している気分になって多数取得すればきれいな立体像をつくることができることは以前から知っていたので、早速80枚写真を「空撮」し3Dモデルを作成しました。

ストーンヘンジ 空撮風3Dモデル
Google earth web版3Dビューから作成

動画

Google earthが3Dモデルをつくり、それを3Dビューで見えるようにしたものをもう一度3Dモデルに仕立て上げるという「人のふんどしで相撲を取る」活動です。あまり褒められたものではありません。しかし、考古歴史学習に役立つ3Dモデルになりそうです。少なくともストーンヘンジの現在の石組みの状況が位置関係とともによくわかる資料となりました。Googleに感謝。

ストーンヘンジ その1

イギリス南部ソールズベリーのストーンヘンジについて反芻的に楽しむことにします。この記事では訪問時写真をいじってみました。

1 3Dモデル作成は失敗
SfM-MVS技術など一般に普及ゼロの昔の訪問ですが、写真は観光客等邪魔ものの少ない写真が周回ルートに沿って80枚ありましたので、試しに3DF Zephyr Liteで3Dモデルを作成してみました。

80枚のストーンヘンジ写真
80枚の写真のうち30枚が採用になり、カタカタとソフトが作業しています。

出来上がった3Dモデル
出来上がったは出来上がったのですが、まるで屏風のような3Dモデルで立体性はありません。失敗です。
今訪問するならば、時間があれば欲張って何百シャッターも写真を撮って全体像3Dモデルを作ろうとするか、あきらめて一部を精緻な3Dモデルにしようとするかどちらかです。

2 ストーンヘンジの様子

ストーンヘンジの様子

ストーンヘンジの様子

ストーンヘンジの様子

観光客
観光客であふれていました。自分もその一人ですが。

観光客

復元図

次の記事でストーンヘンジの歴史とか、付近の様子とか学習することにします。
巨石が建てられたのは5000年前頃から4000年前頃の間の1000年間にわたっているようです。日本でいえば縄文中期勝坂式頃から加曽利E式を経て後期堀之内式頃のイメージでしょか。つくられてから500年間は神殿として利用されていたとのことですから加曽利B式期頃も含みそうです。日本縄文時代の最大ピーク期と次のピーク期がストーンヘンジ建設アクティブ期と重なることは世界古代史時代感を得る上での刺激になります。


2020年6月10日水曜日

パルパ地上絵 4人のシャーマン

ペルー国パルパの地上絵4人のシャーマンなどを反芻観察するとともにDEM-Net Elevation APIで地形3Dモデルを作成して楽しみました。

1 パルパ地上絵 4人のシャーマン

パルパ地上絵 4人のシャーマン

パルパ地上絵 4人のシャーマン 一部

4人のシャーマンイラスト

4人のシャーマンの左から3人目のシャーマンは生首(あるいは干し首)を2~3個持っている(担いでいる)図柄となっています。死者から生首を切断し干し首にして家内に飾り、死者を弔う習俗が歴史的に存在している様子が現地博物館展示で詳しく説明されていました。

2 パルパ地上絵 シャーマン

パルパ地上絵 シャーマン

シャーマンイラスト

100%空想ですが、超能力首長が杖で水源の位置を指し示している様子だと直感しました。灌漑による農業が行われていた社会でつくられた地上絵です。

パルパ地上絵の位置 Googleマップ
中央付近がパルパ地上絵存在位置

3 パルパ地上絵付近の地形3Dモデル

DEM-Net Elevation APIにより作成したパルパ地上絵付近の地形3Dモデル 垂直倍率×5.0
Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com
DEM Net Elevation API (elevationapi.com), under MIT license, free for less than 100K$ gross revenue companies.
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Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/
J. Takaku, T. Tadono, K. Tsutsui : Generation of High Resolution Global DSM from ALOS PRISM, The International Archives of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences, pp.243-248, Vol. XL-4, ISPRS TC IV Symposium, Suzhou, China, 2014. [http://www.int-arch-photogramm-remote-sens-spatial-inf-sci.net/XL-4/243/2014/isprsarchives-XL-4-243-2014.pdf]
T.Tadono, H.Ishida, F.Oda, S.Naito, K.Minakawa, H.Iwamoto : Precise Global DEM Generation By ALOS PRISM, ISPRS Annals of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences, pp.71 - 76, Vol.II - 4, 2014. [http://www.isprs-ann-photogramm-remote-sens-spatial-inf-sci.net/II-4/71/2014/isprsannals-II-4-71-2014.pdf]
https://doi.org/10.5069/G94M92HB
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Imagery: MapBox Satellite Street - https://www.mapbox.com
© MapBox - OpenStreetMap contributors

参考 DEM-Net Elevation API作成画面

2020年6月5日金曜日

ナスカ地上絵「ハチドリ」とDEM-Net Elevation APIによる地形3Dモデル作成

ナスカ地上絵「ハチドリ」の撮影写真を見やすいようにPhotoshopで処理するとともに、DEM-Net Elevation APIで付近の地形3Dモデルを作成して楽しみました。

1 ナスカ地上絵「ハチドリ」

素写真

Photoshop処理写真

Photoshop処理写真の切り抜き
ハチドリの姿がかなり鮮明に浮かび上がりました。

2 DEM-Net Elevation APIによる周辺地形3Dモデル

DEM-Net Elevation APIによる周辺地形3Dモデル

Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com
DEM Net Elevation API (elevationapi.com), under MIT license, free for less than 100K$ gross revenue companies.
 ---------------
Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/
J. Takaku, T. Tadono, K. Tsutsui : Generation of High Resolution Global DSM from ALOS PRISM, The International Archives of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences, pp.243-248, Vol. XL-4, ISPRS TC IV Symposium, Suzhou, China, 2014. [http://www.int-arch-photogramm-remote-sens-spatial-inf-sci.net/XL-4/243/2014/isprsarchives-XL-4-243-2014.pdf]
T.Tadono, H.Ishida, F.Oda, S.Naito, K.Minakawa, H.Iwamoto : Precise Global DEM Generation By ALOS PRISM, ISPRS Annals of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences, pp.71 - 76, Vol.II - 4, 2014. [http://www.isprs-ann-photogramm-remote-sens-spatial-inf-sci.net/II-4/71/2014/isprsannals-II-4-71-2014.pdf]
https://doi.org/10.5069/G94M92HB
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Imagery: MapBox Satellite - https://www.mapbox.com
© MapBox - OpenStreetMap contributors

よくよく見ると地形データ(DEM)はなんと日本産でした。JAXAのALOS Global Digital Surface Model "ALOS World 3D - 30m (AW3D30)"で、これまで海外地形3Dモデルを作成するときに使っていた30mメッシュです。JAXAさんありがとうございます。
DEM-Net Elevation APIは世界を覆う公開DEMを7種用意して選べるような仕組みになっています。

なお海外で使える詳しい地形データは30mメッシュが一般的になりますが、これでつくる3Dモデルは鋭角の台地縁が丸まってしまい、それが一つの限界です。Google earth proの立体地形も同じになります。山地部ではアラは目立ちません。

参考 Google earth画面
台地縁が鋭角の地形になっている様子がわかります。

2020年6月3日水曜日

ナスカ地上絵 手

ナスカ地上絵で「手」と呼ばれる作品を観察してみました。

素写真

Photoshop処理写真

Photoshop処理写真切り抜き
パンアメリカン道路に地上絵観覧用展望台が設置されています。展望台の右側にあるのが「手」と呼ばれる絵で、左側は海藻あるいは木と呼ばれる絵です。

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「手」と呼ばれる絵の説明で、どこかの図書で、片手だけ4本指だと書いてありました。
一方、最近「古代壁画に「指の欠けた手形」が多数あるのはなぜなのか?
」というwebニュースを見ました。世界の古代洞窟壁画の手形吹付に指が欠けた手形が多いという記事です。
自分の思考習性で、ナスカ地上絵の指欠け手と世界各地洞窟手形の指欠けが意味のある共通性で結ばれ、それが指を詰めるというコミュニケーション習俗で、人類共通のものであると妄想しました。
もしかしたら現代日本やくざ世界にもつたわる指詰めは縄文人ルーツの習俗か???それなら縄文人の出土人骨で指詰めの例があるか。
早速手持ち資料で縄文人の人骨出土情報を調べてみました。手の指の出土はほとんど皆無に近いことを知りました。おそらく指の骨は小さく、貝層の下でも溶けてしまうのだと思います。
縄文人指骨(手の骨)出土がほとんど皆無なら指詰め風習が存在したかどうかはわかりません。そのような問題意識をもつ研究者もいないと思います。
抜歯など類似風習は詳しく研究されているようです。
ここまでの思考で獲得できた項目
1 縄文人に指詰め風習があったかもしれない(なかったかもしれない)。
2 縄文人の手の骨の出土がほとんど皆無であるという事情を知ったことは、今後の縄文学習に役立つに違いない。(手の使い方に関する骨からの情報は専門家も知らないという情報)
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さて、ナスカ地上絵「手」をよくよく観察すると、人の手を表現した絵とは考えられません。他の絵は抽象化されているとはいえ存在するモノの絵です。この手は丸っこい体部から出ていて、その体部を人と見ることはできません。
ナスカ地上絵「手」は海藻とかの根の生えた植物を表現していると直感しました。

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ナスカ地上絵「手」を縄文学習に結び付けることにはお見事に失敗しましたが、縄文人に指詰め風習があるかもしれないという問題意識は確実に残りました。